タイ

不法滞在免除?外国人観光客のタイ滞在期限が自動延長へ

オーバーステイ回避!帰国難民の追い出しから一転して滞在を10月31日まで再延長へ

タイムリミット後、まさかの再延長で賛否両論へ!

タイムリミット後に恩赦決定!

滞在期限の延長詳細

これまでの滞在期限
2020年9月26日

新たな延長期限
2020年10月31日

手続き及び費用
不要

タイに滞在する外国人観光客を対象にこれまで計3回に渡って「手続き不要」の滞在期限を延長とする特別措置を行なってきたタイ政府ですが、通算4度目となる恩赦を発表しています。

7月下旬、帰国への猶予措置として9月26日までの滞在期限の延長を発表。帰国手段がない者や病気など特別な理由がない限りは再延長は認めず、事実上タイから退去させる狙いがありました。

タイムリミット後にまさかの恩赦発動!

タイに残る外国人の間では9月27日以降の再延長に関しては大きく意見が分かれていましたが、日本人の間ではそろそろ潮時だとの意見が集中して帰国ラッシュへ。

タイムリミットの9月26日になってもタイ政府より公式な恩赦発表はなく、後ろ髪を引かれる思いで出国した多数の外国人が確認されています。

一方でオーバーステイ覚悟でタイムリミットを迎えた一部外国人が9月26日頃より全国各地のイミグレに殺到へ。

イミグレがパンク状態へと陥ったことと「インバウンドに貢献する外国人を退去させるのは得策ではない」とする商工会の働きかけもあって、9月28日にはついに恩赦を発表へ。

オーバーステイから一転!方針転換でタイの滞在が安泰へ

不法滞在から一転して全ての外国人観光客に対して10月31日まで滞在が許可され、既に滞在期限を1カ月延長していた者に対しては11月30日まで滞在が許可されています。

今回タイ政府が態度を軟化させた要因として、タイの観光産業が予想をはるかに上回る壊滅的な被害を被っていたこと。

帰国難民といえどもタイの観光産業へのインバウンドを考えると重要な存在であり、事実としてパタヤの外国人向けのバーなどは不良外国人のおかげで首の皮一枚で繋がっていました。

そして9月に入って特別観光ビザを承認するなど、外国人観光客の誘致に積極的に動いていたことも追い風となっています。

納得いかない?真面目な者が損をする理不尽な展開へ

一方で苦虫を噛み潰したような思いでいるのが、タイに図々しく滞在し続ける外国人を快く思わなかった駐在など一部の長期滞在者。

そしてタイに滞在したい強い思いで高額な手数料を支払って正規にビザを取得した者や出国してしまった者たちにとってはハラワタが煮えくり返るような思いでしょう。

今回の4度目の恩赦は、ルールを順守して真面目に行動した者たちをあざ笑うかのような展開で恨み節のような声も上がっています。

さいごに

タイは観光産業に依存度が高い国、外国人観光客の往来によってタイ経済が支えられていたと言っても過言ではありません。

事実として新型コロナウイルスの影響でタイ経済が大きく失速。プーケット、サムイ島など外国人観光客のインバウンドで支えられていた島は特に大きな影響を受けました。

そして今回のドタバタ劇でかろうじて観光産業を支えていた外国人観光客まで大勢出国させてしまったことは大失策。

経済に対する不満、王室に対する不満が最高潮に達したタイ国内では毎週末のように大規模デモが発生しており、政情不安という新たな問題が浮上し完全に負のスパイラルに陥っています。