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デモの収束は?ついに逃亡犯条例が完全撤回へ

デモの収束は?ついに逃亡犯条例改正案が正式撤回へ

[画像はロイターの公式Twitterより] ついに逃亡犯条例が正式撤回へ

ついに逃亡犯条例改正案が正式に撤回へ

2019年9月4日、香港の行政長官キャリー・ラム氏は抗議デモが長引いた原因となった逃亡犯条例改正案を正式に撤回へ。

7月上旬、キャリー・ラム氏は「逃亡犯条例は葬られた」と発言していましたが「口から出まかせ」だったことが結果として浮き彫りに。

今後注目されるのは、今回の完全撤回によって過激な抗議デモ収束へと動くかについて。

抗議デモの収束は?正式撤回は5大要求の一つに過ぎない

抗議デモの5大要求

(1)逃亡犯条例の正式撤回
(2)デモ・暴動認定の取り消し
(3)警察の暴力に対する独立した調査委員会の設置
(4)デモ参加者の釈放
(5)普通選挙の実現

今回香港政府が要求に応じたのは、逃亡犯条例の正式撤回、つまり5大要求のうち4つの要求は残っている限りは「抗議デモの収束はない」と見られています。

(5)の普通選挙の実現は中国政府をバックに抱える香港政府にとっては非常に難しい要求になります。

返還から50年間は一国二制度の継続も、徐々に中国の影響力が強まる

返還から50年間は一国二制度を約束した上で1997年7月に香港返還が行われましたが、返還から22年が経過して予想より早く中国の影響力が強まっています。

28年後には一国二制度が廃止され完全に中国に同化される運命にありますが、徐々に強まる中国の影響は香港市民にとっては約束が違うと反発が起こるのは当然。

背景には香港経済の衰えに、中国経済の発展スピードの速さが追いついてしまった点にあります。

天安門の二の舞はない?人民解放軍は未介入へ

国際社会や人権団体によって懸念されていた中国人民解放軍の介入。

香港国境付近に人民解放軍が集結したこともあり、一時緊張状態が走りましたが「脅し」的な要素が強く、実際には人民解放軍による武力による制圧はないと見られます。

国際社会が監視を強めるなか、武力制圧は中国政府にとってあまりにもリスクが大きく、香港政府の逃亡犯条例「正式撤回」を容認したことも中国政府が態度を軟化させたことを意味しています。

今後残りの4大要求がどこまで受け入れられるかが、抗議デモ収束への鍵。

さいごに

逃亡犯条例の正式撤回で一時的に抗議デモが落ち着く見通しが強まってきました。

8月の香港国際空港封鎖が結果として強い影響を与え、香港政府が要求を飲む形へと繋がった感があります。

個人的に懸念としているのが、今回の正式撤回を勝ち取ったことによる抗議活動家たちによる過激化。

一部活動家によるエスカレートした抗議運動は暴力対暴力への対立構造へと発展させたのも事実、暴力には頼らず冷静に活動を続ける必要があります。

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