海外情報

100万人デモの勝利?香港の逃亡犯条例の改正案をわかりやすく解説

100万人デモの勝利?香港の逃亡犯条例の改正案をわかりやすく解説します

先日のデモ隊と警察の衝突では、観光客も多く訪れる商業地区のセントラルでも緊張状態へ

香港の逃亡犯条例とは

香港以外の地域や国で何らかの犯罪に関わり、香港へ逃亡した容疑者を、協定を結ぶ相手国の要請に応じて容疑者を引き渡すというもの。

現在のところ協定を結ぶのは20カ国でアメリカ、イギリス、韓国等。

日本と中国は20カ国内には含まれてはおらず、日本は国際条約「犯罪人引き渡し条約」に基づいて引き渡しを求めることが可能。

中国の場合、現行の逃亡犯条例に「中国人民政府、中華人民共和国とその他地区の政府を除く」と記載されており、中国は香港に対して逃亡犯の引き渡しを求めることが現状不可能。

その記載を改正案を通した上で削除し、新たに中国政府が香港に対して逃亡犯の引き渡しを可能とさせる狙いがあります。

香港で100万人デモ!逃亡犯条例改正案の動きに反発!

現地時間2019年6月9日、香港政府による逃亡犯条例改正案の動きに反発した香港の民衆が100万人級のデモを行い抗議活動を展開。

SNS上では、道路をびっしりと埋め尽くすほどの民衆の波が映像として拡散され、逃亡犯条例の改正案に対する香港住民の断固反対の意思が国際社会へとアピールされました。

一部過激な動きを見せるデモ隊に対して、警察が警告なくゴム弾を発砲する映像も拡散されており、あまりに過激な鎮圧行動に国際社会の反発が強まっています。

香港政府は逃亡犯条例改正案の延期を発表

6月15日午前、香港政府は「一部説明不足があった」として、条例の改正を一旦延期すると表明。

香港政府、そして改正への後ろ盾となっている中国政府は香港住民の民意に圧倒されて早急な改正案を一旦延期する結果へ。

延期が表明されているものの、中国政府は「逃亡犯条例改正を支持」アメリカの反発を「内政干渉」と一蹴。

引き続き逃亡犯条例改正の姿勢には変化がないとみられており予断が許されない緊張状態が続いています。

逃亡犯条例が改正された場合の影響について

懸念されているのは、現在一国二制度を取る中国と香港。

1997年の中国への返還以降も、香港では民主主義が続いており、言論の自由が認められています。

対する社会主義体制の中国ではYouTube、Twitter、フェイスブックなど、拡散力の強い動画サイトやSNSは接続不能の状態が続き、ネットの検閲も強固で言論の自由が閉ざされています。

逃亡犯条例改正が行われた場合、香港及び諸外国で中国政府を批判する言動や活動をした場合、香港内であろうと中国へと引き渡されてしまう懸念が強まります。

そして今回起こった民衆によるデモ運動そのものが制限され、中心人物は中国へと引き渡され一本的に裁かれてしまうことが予想されます。

さいごに

今回、香港の逃亡犯条例改正案は、香港住民だけでなく、在住外国人そして旅行者や乗り継ぎ客も対象となっており、容疑をかけられれば香港内であろうと中国へ引き渡されます。

そのため先日の100万人を超えるデモには外国人の姿もあり、我々日本人を含む外国人にとっても民主主義継続への戦いでもあります。

1997年返還当時、中国は香港独自の政治体制を50年守ると約束。返還から間もなく22年を迎えるなか、中国の影響力がますます強まる香港。

決して他人事ではない香港住民と香港政府の激しい闘いを注視する必要があります。

6/16速報)200万人が集結!無期限の審議停止を発表

16日は完全撤回を求め200万人ともいわれる民衆が集結。

完全撤回を受け入れるまで動かないとの意思を受け、16日夜行政長官のキャリー・ラムは市民に対して謝罪の意思を表明し無期限の審議停止を発表。

完全撤回まではされておらず、完全に審議が撤回されるまでは引き続き混乱が続く見通しとなっています。

あわせて読みたい
武力制圧は?大規模デモの影響で香港国際空港が全便欠航へ!危険な兆候?大規模デモの影響で香港国際空港が全便欠航へ! [画像は産経ニュース公式Twitterより] 香港国際空港の空港内を埋め尽く...
あわせて読みたい
デモの収束は?ついに逃亡犯条例が完全撤回へデモの収束は?ついに逃亡犯条例改正案が正式撤回へ [画像はロイターの公式Twitterより] ついに逃亡犯条例が正式撤回へ ついに逃...
関連記事はこちら